デルタ関数のフーリエ変換

デルタ関数のフーリエ変換 ━ デルタ関数というのを導入します。このデルタ関数というのはx≠0、つまりx=0以外の場所においての値はすべて0でx=0でのみ∞となり、かつその面積が1となると定義される関数になります。これをフーリエ変換していきましょう。

フーリエ余弦正弦展開

cos xとsin xのグラフを見て分かるようにY軸を中心軸として考えるとそれぞれが左右対象と非対称に分かれています。このためその偶奇性によりcos xはf(-x)=f(x)なので偶関数、sin xはf(-x)=-f(x)なので奇関数であるといえます。求めようとしているフーリエ級数展開においてが偶関数、または奇関数のどちらか一方であったならばそのフーリエ級数の、もしくはのどちらかいっぽうがになります。

フーリエ変換

xの世界の現象をPの世界の現象に置き換えて(変換して)見通しをよくするといった数学的手法にフーリエ変換と呼ばれるものがあります。実際の現象を微分方程式によって導き出そうとした場合、たいていの場合は簡単なことではありません。そこでこのフーリエ変換という技法を使うとその現象がわかりやすくなるという利点があります。

フーリエ解析

フーリエ解析という数学分野はフーリエという人が考え出した数学であり、もともとは熱の研究をしているときに熱伝導における数学的な記述を偏微分方程式により導き、その解を求めるためにこのフーリエ級数という理論的概念を構築したのが始まりだといわれています。